中学生で習う受動態について、能動態との違いや過去分詞の種類の多さに混乱している方も多いのではないでしょうか。

本記事では、受動態の意味や用法、過去分詞の一覧について紹介します。実際の例文とあわせて解説しますので、ぜひ本記事を参考にして受動態の理解を深めてみてください。

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

受動態とは

受動態とは

受動態とは、主語が「〜される」という受け身の状態を表す文法のことです。通常の「〜する」という文章は「能動態」といいます。受動態では、動作を受ける人や物事(主語)が文章の中心になるのが特徴です。

▼例文
・This movie is loved by everyone.(この映画はみんなから好かれています)

また、動作主が不明の場合にも用いられます。

▼例文
・The window was broken.(その窓は壊されました)

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

受動態の文法

受動態の文法

受動態の文法について、肯定文・否定文・疑問文それぞれで解説します。

肯定文

 受動態の肯定文は「主語 + be動詞 + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

▼例文

・This room is cleaned by my mother.(この部屋は母によってきれいにされています)

・The teacher is liked by all students.(先生は生徒全員から好かれています)

・The building was built three years ago.(その建物は3年前に建てられました)

・The books were written by her.(その本は彼女によって書かれました)

・The dinner was made by her mother.(その夕食は彼女の母によって作られました)

 

過去形を表す場合には、be動詞を「was」や「were」に変換して表現します。

否定文

 受動態の否定文は「主語 + be動詞 + not + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

▼例文

・This book is not written in Japanese.(この本は日本語で書かれていません)

・The pen is not used by him.(そのペンは彼に使われていません)

・The door was not opened by her.(そのドアは彼女によって開けられませんでした)

・I was not invited to the party.(私はそのパーティーに招待されませんでした)

・That high building is not seen from here.(この高い建物はここから見られません)

疑問文

 受動態の疑問文は「be動詞 + 主語 + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

▼例文

・Was Ken helped by Tom ?(KenはTomによって助けられましたか?)

・Is Tokyo visited by many people ?(東京は多くの人に訪問されていますか?)

・Was the baseball game watched by many students ?(その野球の試合は多くの生徒から鑑賞されましたか?)

・Was the house built by him ?(その家は彼によって建てられましたか?)

・Were the pictures painted by her ?(その絵は彼女によって描かれたのですか?)

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

受動態の「過去分詞」表現一覧

受動態の「過去分詞」表現一覧

受動態は「be動詞 + 主語 + 過去分詞」で表しますが、過去分詞は一般動詞の語尾に「ed」をつけるのが一般的です。しかし、なかには不規則に変化するケースもあるため、それぞれ動詞ごとに覚えておきましょう。

一般的な動詞

 

一般的な動詞では、語尾に「ed」をつけます。ほとんどは過去形と同じパターンになります。

 

▼例(現在形→過去形→過去分詞)

・play → played → played

・clean → cleaned → cleaned

・wash → washed → washed

・print → printed → printed

・call → called → called

語尾が「e」で終わる動詞

 動詞の語尾が「e」終わる場合は「d」をつけます。

 

▼例(現在形→過去形→過去分詞)

・like → liked → liked

・love → loved → loved

・hope → hoped → hoped

・move → moved → moved

・use → used → used

語尾が「子音+y」で終わる動詞

 動詞の語尾が「子音字 + y」で終わる場合は「y」を「i」に変えて「ed」をつけます。

 

▼例

・study → studied → studied

・cry → cried → cried

・try → tried → tried

 

※子音字:「a・i・u・e・o」以外の文字のこと

語尾が「短母音字+子音字」で終わる動詞

 語尾が「短母音字 + 子音字」で終わる場合は、子音字を重ねて「ed」をつけます。

 

▼例

・stop → stopped → stopped

・step → stepped → stepped

・drop → dropped → dropped

 

※短母音:短く「a・i・u・e・o」と読む文字のこと

不規則に変化する動詞

 一部の動詞では「ed」をつけずに、不規則に変化するケースもあります。

 

▼例

・get → got → got

・go → went → gone

・come → came → come

・become → became → become

・break → broke → broken

・cut → cut → cut

・drink → drank → drunk

・eat → ate → eaten

・feel → felt → felt

・find → found → found

・grow → grew → grown

・have → had → had

・keep → kept → kept

・know → knew → known

・make → made → made

・meet → met → met

・read → read → read

・sing → sang → sung

・speak → spoke → spoken

・take → took → taken

・teach → taught → taught

・tell → told → told

・write → wrote → written

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

【時制別】受動態の表現方法

【時制別】受動態の表現方法

受動態は現在形だけではなく、過去や未来の時制でも表現できます。

受動態の過去形

 受動態の過去形は「主語 + be動詞の過去形 + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

be動詞の過去形は、主語が一人称単数・三人称単数のときは「was」で、主語が複数、もしくは二人称のときは「were」を置きます。

 

▼例文

・I was born in Japan.(私は日本に生まれました)

・He was called Tom by everyone.(彼はみんなからTomと呼ばれていました)

・The machines were broken by them.(その機械は彼らによって壊されました)

・Many cars were stolen by someone.(多くの車が誰かによって盗まれました)

受動態の未来形

 受動態の未来形は「主語 + will + be + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

willのあとは動詞の原形がくるため、be動詞は「be」になる点に注意をしましょう。

 

▼例文

・The window will be repaired by her tomorrow.(その窓は明日、彼女によって修理されます)

・The problem will be solved by someone.(その問題は誰かによって解決されるでしょう)

・The concert will be held in September.(そのコンサートは9月に開催される予定です)

・This shop will be opened next year.(この店は来年、オープンされる予定です)

受動態の現在(過去)完了形

 受動態の完了形は「主語 + have / has(had)+ been + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

haveのあとは動詞の過去分詞がくるため、be動詞は「been」になる点に注意をしましょう。

 

▼例文

・This convenience store has been closed since last week.(このコンビニエンスストアは先週から閉店されています)

・Today's dinner has been cooked by him.(今日の夕食は彼によってすでに作られています)

・His room had not been cleaned when I came home.(私が帰宅したとき、彼の部屋は片付けられていませんでした)

・Some books have been left on the train.(何冊かの本が電車に置き忘れられています)

受動態の現在(過去)進行形

 受動態の進行形は「主語 + be動詞 + being + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表します。

 

▼例文

・The dinner was being eaten by him when I was at home.(私が家にいたとき、夕食は彼に食べらていました)

・This pen was being used by her then.(そのとき、このペンは彼女に使われていました)

・When I saw him, He was being spoken to by a foreigner.(私が彼を見かけたとき、彼は外国人に話しかけられていました)

・These cars were being washed by them when I arrived here.(私が到着したとき、これらの車は彼らによって洗われていました)

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

受動態の例外パターン

受動態の例外パターン

受動態の基本文法は「主語 + be動詞 + 過去分詞 +(by + 動作主)」ですが、なかには例外のパターンも存在します。

使役・知覚動詞の場合

使役動詞とは「人や物に〜させる」という意味を表す動詞のことです。たとえば「make」や「let」などの動詞が挙げられます。「make(let) + 人/物 + 原形不定詞」のかたちで表現します。

▼例文①
・He made her go shopping.(彼は彼女を買い物に行かせました)

上記の例文を受動態で表現すると、下記のようになります。

▼例文①'
・She was made to go shopping.(彼女は彼に買い物に行かされました)

このように、使役動詞を使った受動態では原形不定詞を「to不定詞」に変換する点に注意をしましょう。

群動詞の場合

群動詞とは前置詞と組み合わせて表現する動詞のことです。

▼例文②
・He put off the game.(彼はその試合を延期しました)

上記の例文を受動態で表現すると、下記のようになります。

▼例文②'
・The game was put off by him.(その試合は彼によって延期されました)

このように、群動詞は前置詞とセットで表現されるため、受動態になっても前置詞をそのままにする点に注意をしましょう。
by以外の前置詞を使用する場合

受動態では前置詞「by」を用いるのが一般的ですが、なかには別の前置詞を用いるケースもあります。

▼例
・be known to〜(〜を知っている)
・be filled with〜(〜で満たされている)
・be surprised at〜(〜で驚く)
・be interested in〜(〜に興味を持つ)
・be worried about〜(〜に心配する)

これらの動詞は慣用句として覚えておきましょう。
目的語が2つある場合

「〜に〜を〜する」という意味で、目的語を2つ持つ動詞があります。たとえば「give」「show」「teach」などが挙げられます。これらの動詞では、受動態にするときに前置詞を置く場合があります。

▼例文③
・He gave me the picture.(彼は私に写真をくれました)

上記の例文を受動態で表現すると、下記のようになります。

▼例文③'
・I was given the picture by him.(私は彼からその写真をもらいました)
・The picture was given to me by him.(その写真は彼から私に渡されました)

このように、目的語を2つ持つ動詞を受動態にするとき、人が目的語に来る場合は「to」が必要になります。

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

受動態に関する問題例

受動態に関する問題例

受動態に関する問題をいくつか紹介いたします。

あわせて解答も記載しますので、まずはゆっくり考えてから答え合わせをしてみてください。

問題1

 問題:次の文を否定文にしなさい。

 

A:That is my bag.(これは私のかばんです)

B:He plays tennis.(彼はテニスをします)

C:It will be rainy next week.(来週は雨模様になるでしょう)

 

 

解答:Aは「That is not my bag.」、Bは「He does not play tennis.」、Cは「It will not be rainy next week,」

 

補足:

Aについて、be動詞の否定文は「主語 + be動詞 + not」で表現します。

 

Bについて、一般動詞の否定文は「主語 + do / does + not + 動詞の原形」で表します。

 

Cについて、助動詞の否定文は「主語 + 助動詞 + not + 動詞の原形」で表します。

問題2

 問題:それぞれの日本文の意味になるように、英文を完成させなさい。

 

A:その授業は難しくありません。

→ The class ()()difficult.

B:私の兄はスポーツが好きではありません。

→ My brother ()()like sports.

C: 私たちは車を運転することができません

→ We ()()drive a car.

 

 

解答:Aは「is」「not」、Bは「does」「not」、Cは「can」「not」

 

補足:

Aについて、主語の状態に関する説明はbe動詞で表します。今回は、主語が三人称単数のため「is」を用いた否定文を作成します。

 

Bについて、「〜が好き」は一般動詞「like」で表します。今回は、主語が三人称単数で時制が現在のため「does」を用いた否定文を作成します。

 

Cについて、「〜できる」は助動詞「can」で表します。助動詞の否定文は、助動詞のあとに「not」を置いて作成します。

問題3

 問題:次の単語を並び替えて文章を成立させなさい。ただし、1つだけ不要な単語が含まれています。

 

A:今日は空が曇っていません。

→【 sky / no / is / cloudy / not /  the / today / . 】

B:彼らは家でゲームをしません。

→【 not / they / home / plays / at / does / games / do / . 】

C:私はお金をまったく持っていません。

→【 have / I / no / money / not / . 】

 

 

解答:Aは「The sky is not cloudy today.」、Bは「They does not play games at home.」、Cは「I have no money.」

 

補足:

Aについて、一度肯定文で考えてみるとわかりやすいです。「今日は空が曇っています」は「The sky is cloudy today」になります。be動詞の否定文になるため「not」を使用して文章を作成します。

Bについて、一度肯定文で考えてみるとわかりやすいです。「彼らは家でゲームをします」は「They play games at home.」になります。一般動詞の否定文になるため「do」もしくは「does」を使用します。今回は、主語が三人称単数で時制は現在系のため「does」を使用して文章を作成します。

Cについて、「まったく〜ない」は名詞の前に「no」を置いて表現します。「お金がまったくない」は「no money」になります。

まとめ

まとめ

本記事では、受動態の基礎知識について解説しました。受動態とは、主語が「〜される」という受け身の状態を表す文法のことです。「主語 + be動詞 + 過去分詞 +(by + 動作主)」で表すのが一般的です。現在形だけではなく、過去形・未来形・完了形・進行形など、幅広い時制で表現できる文法のため、きちんとマスターしておきましょう。

森塾では「先生1人に生徒2人まで」の個別指導で、相性の合う先生が懇切丁寧にわからないところから、ゆっくりと指導をいたします。毎回、授業前には理解度を確認する「クリアテスト」を実施して、しっかりと理解できるまで、とことんサポートを受けられます。

入塾生の90.1%が成績UPを実感。中学生には「+20点以上」の成績保証制度を設けています。またご入塾後、4回目の授業を受けるまでに入塾をキャンセルされた場合には、費用の全額を返金いたします。季節講習または最大1ヶ月間の"無料"体験を受付けていますので、少しでもご興味のある方は下記のページからお申し込みください。

>>【お申し込み】森塾の無料体験はこちらから

森塾は先生1人に生徒2人まで しかも、安心の授業料! 授業料・資料請求はこちら

お近くの森塾を探す

個別指導塾の森塾 全国に 221校舎

※あいうえお順

東京都

神奈川県

埼玉県

千葉県

茨城県

群馬県

栃木県

静岡県

大阪府

新潟県